もつ鍋のシミ(大量) 商業クリーニングにおけるMA値を測ってみた。

本日はもつ鍋を大量にこぼしてシミになったスーツのクリーニングのご紹介です。

Before (全体)

ズボンもジャケット並みについたいたことを考えると、鍋がひっくりかえったのではないだろうかと推測してしまいます。それほど大量にもつ鍋がついていました。染み抜きで処理していくと、金額が数万円になるので、Wクリーニングで処理していくことを了解していただきました。

クリーニングは「ドライ」と「ウエット(水)」の2種類のクリーニング方法があります。それぞれに特徴があり、ドライは「油」の汚れ、ウエットは「水」の汚れがとても良く落ちます。
もつ鍋を作るためには、油も水も使います。なのでドライとウエットの両方の処理が必要と考えることができます。

 

ドライで油分を取り除いた後に、ウエットをするのですが、ウエットクリーニングをする際に、MA値を計測してみました。


MA値とはメカニカルアクションの略で、ウエットクリーニングの機械力を表すものです。正式にデンマーク国立技術研究所が作成したものです。
それは、24cm×24cmの綿布に35mmの穴が5ケ所打ち抜かれている試験布で、ウエットクリーニング後に切れた糸の本数とつながった状態で飛び出した糸の本数の合計を表したものです。布を打ち抜いているので、すぐにでも糸が飛び出してきそうな、とてもデリケートな試験布です。
新しい洗濯表示に、ウエットクリーニングのマークがついていると、その指示に従った処理を行わなければなりません。
表7の 番号710のマークは、MA値は70〜85
番号711のマークは、MA値は35〜45
番号712のマークは、MA値は25〜30
でなければならないとされています。

洗濯ネットに入れて、当店のウエットプログラムでクリーニングしました。

ウエットクリーニング直後の画像ですが、シワがついてヨレていますね。
MA値を測ると、「15」という素晴らしい数値でした。
それだけデリケートにウエットクリーニング出来ていると自信が持てました。

しかし、やさしい洗い方だと汚れが落ちていないのでは?と疑問視される声もあると思いますので、アフター画像を公開します。

After

 

職人のハンドプレス後

 

このように当店では、ウエットクリーニングをいかにデリケートに洗い、その中でできる限りの汚れを落とすことが可能だということが理解していただけるのではないでしょうか。

「もつ鍋のシミ(大量) 商業クリーニングにおけるMA値を測ってみた。」へのコメント

コメントはありません

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA